1300年前に建立された法隆寺は、世界最古の木造建築として、いまも当時のままの姿で建っています。その法隆寺を今日まで守ってきたのは法隆寺つきの宮大工たちでした。
法隆寺が現在も世界遺産として残っているのは、巨大建築に適した檜(ひのき)という丈夫な木が当時の日本にあったことと、それを生かすことのできる匠の技が200年単位の修復工事によって連綿と受け継がれてきたことにあります。
それと同様に、住宅における木の文化も匠の技も、"コミュニティ生産"の担い手である大工・工務店に脈打っていました。花鳥風月を愛で二十四節七十二候を愉しむ生活文化を継承する器として住まいが住み継がれてきました。
住生活基本法が制定され、長期優良住宅に関する法律が施行された今日でも、良質の材料と、優れた匠の技術をもってすれば、さらに建ててのちの増改築、補修、そしてホームドクターとしてアフターサービスを担うことができれば、 わたしたちは生涯のお付き合いを続けてゆけます。匠の会の家づくりは親子三代が住み継ぐ家、100年住宅を目指す匠たちの協同組合です。